10月29日(土)

 先週と先々週は行けず、3週間近くお顔を拝見していない。
 今日は仕事でグレートホステスの近くを通っている電車を利用した。ついでに寄ってみるか。
 仕事で使う機材の入ったジュラルミンケースをカートで引きながらという、あまり見てほしくない姿ではあったが、そのままグレートホステスへ向かった。

 駐輪場を見てみる。例のごとく、一番右端、最後に目に入る位置に沙夜ちゃんの自転車があった。
 お、土曜日のこの時間にいるなんて、新シフトかな?以前は夕方からだったよな。
 駐輪場から店に歩いているとき、右手にある店内を見てみた。ちょうど沙夜ちゃんがキッチンから出てきて、お手すきで待機を始めた。
 ワシはその姿をとらえたが、沙夜ちゃんはワシのことに気付いてくれたかどうか。見ているような感じはなかった。

 店に入る。メニューを持った店長が入り口付近まで押し寄せてきて、人数が一人であることだけ聞くとすぐに禁煙席に案内してくれた。
 昼飯時なだけに、メニューを開いて置いた。おすすめメニューらしいが、店長は無言でメニューを開いて置いていくもんだから、分からなかったよ。

 座っていると、左斜め前方のキッチンの出入り口から沙夜ちゃんが出てきた。
 なんか沙夜ちゃん、笑いをこらえている顔をしていた。
 それも、80パーセントはこらえきれていなくて、もう笑っているのが見え見えの顔だった。
 久しぶりにワシに会えてうれしくて仕方ないのでありますように。

 同じく見知らぬ店員がキッチンから出てきて、この人も笑いをこらえているように見える。
 そして、若木さんが注文を取りに来た。
 オムライスとドリンクバーを頼む。メニューを持ってキッチンへ戻ろうとする若木さんのお顔を見てみた。
 若木さんも笑っていた。
 なんだなんだ?そうみんなして笑っていると自分のことじゃないかって気になるぞ?
 ワシ、ヘンなネグセついてないよな?大丈夫だよな?

 若木さんが食事の準備をしに再びワシの席へ。
 これでもしまた笑っていたら、ちょっとイヤだな。そんなことを思いながらまた若木さんの顔を見た。
 すると今度は、一転して沈痛な表情だった。
 わ、若木さん…?どうなさいました?

 オムライスを持って来てくれたのは沙夜ちゃん。
 さっきからほかの客への対応を見ていたが、それに比べてワシに対する対応はホント慣れまくり。超ロートーンで「オムライスでございます」と言って置くだけ。

 若木さんが伝票を持ってきた。注文の品は以上かどうかは聞かずに伝票を筒に入れた。
 ワシの席から離れていった若木さんをふと見た。若木さん、ワシを見ながら歩いていた。気にしてくれてるぜ。
 頼んだオムライスもスモールサイズだったので、すぐに食べ終わった。
 食べ終わって皿とスプーンを置く。それと同時に若木さんがお皿を下げに来た。
 早い、早すぎる。
 ここではいつも食べ終わってから何十分も立ってからようやくお皿を下げに来る。場合によっては下げに来ないこともある。
 しかし今日はお皿を置いて、それを見て下げに来た。
 おそらく若木さん、ワシを気にしてる。

 お手すきの沙夜ちゃんがレジの横で待機している。ワシの入店前は違うところで待機してたのに、今はワシの席に近いレジ横。
 沙夜ちゃんのお顔がこちら側を向いているのが横目で分かる。なのでワシもたまに沙夜ちゃんを見る。
 そして目が合う。沙夜ちゃんはすぐに視線を斜め下に流すようにずらした。
 その視線をそらすときの沙夜ちゃんのお顔は人形そのものだった。白くてかわいい。
 その後すぐにまた目が合った。今度は沙夜ちゃん、視線をそらしてキッチンへ入って行った。
 視線一つで沙夜ちゃんを動かせるのはワシだけ。

 ワシのすぐとなりに客が座った。沙夜ちゃんが注文を取りに来た。
 近くにいる沙夜ちゃんのお顔はまともには見れない。沙夜ちゃんの白いお膝を見ていた。そっちのほうが危ないか…。

 再びレジ横で待機する沙夜ちゃん。今度は店長も一緒だ。
 沙夜ちゃんも店長も、なんだかさっきから外のことを気にしているように見えた。いったいなんだろう。
 道路の渋滞を気にしているのか?沙夜ちゃんと渋滞、どう考えても結びつかない。

 今日は沙夜ちゃん、何時から働いておられるのだろうか。
 トイレに行き、ついでに清掃のチェック表を見た。
 「7:00 チェック済み 大塚」
 なんと、そんな早朝から働いておられるとは…。
 今日のワシの起床時間は7:30。その30分前から働いていたんだね…。
 土曜日は朝早くから、日曜日は働かないか早い時間で上がり。これが新シフトか。

 店に10人での来客あり。
 店長と沙夜ちゃんが辺りからテーブルを集めて10人用の席を作った。
 注文取りは沙夜ちゃん。人数が多いもんだから一ヵ所に立っていたのでは全員の声は聞けないので、席をグルグル回りながら注文取り。がんばれ沙夜ちゃん。

 ちょっと長めにキッチンに入っていた沙夜ちゃんが表に出てきた。
 歩いている沙夜ちゃんを見る。再び笑いをこらえている。
 気になるなぁ。ワシのこと笑っているのか?でっかいジュラルミンケース持っているから、怪しいセールスマンなんじゃないかってみんなで笑っていたのか?
 なんでもいいや、ワシのことを話題にしてくれているのならば。
 沙夜ちゃんが、ワシのすぐ隣の席を片づけに来た。
 黙々と作業をしている沙夜ちゃん。その沙夜ちゃんを真左に置くワシ。
 この近さ、うれしいもんだ。でも何することもできないわけだから、努めてすましていた。

 今日はいつもより早い時間に入ったので、時刻的にはまだいてもいいのだが、何だかんだで1時間半が経過したので、そろそろ出ることにしよう。
 沙夜ちゃんが近くの席でお仕事。ワシは立ち上がって上着を着た。
 これは沙夜ちゃんの目に入ったはずだ。
 大きい荷物を持ち、レジの方向へターンする。これでレジに沙夜ちゃんがスタンバイしてくれていれば…。
 残念ながら、レジに沙夜ちゃんはいなかった。あの日はもう戻らない。
 しかし、今日のキーパーソンである若木さんがレジに来てくれた。
 レジにつくと同時に、沙夜ちゃんがキッチンから出てきてワシの席の片づけに行った。そのときの沙夜ちゃんの歩く速度がかなり遅かったのは気のせいか。
 無難に会計を済まし、またいつものようにすぐには出ないで入り口のところで財布の整理。

 店を出る。すると沙夜ちゃん、ワシと並行して歩くようにワシの席に新しい紙を敷きに行った。
 ワシは作業をしている沙夜ちゃんを見ていた。沙夜ちゃんは先ほどのワシのように済ました顔して作業を続ける。
 そして店から離れるとき、もう一度店内を見た。すると若木さんがワシをじっと見ている。
 おお!若木さん、今日はなんだかワシを妙に気にしているなぁ!!
 若木さんはやさしくて素敵だから、沙夜ちゃん、亀島さん、と並んで好きなレギュラーメンバー。うれしいぞ!
 今日若木さんがワシを見てくれたポイントはなんだろう。長くてびろーんと伸ばしていた髪をビシッと短くしたそのギャップかな?新鮮なスーツ姿かな?
 よし、「若木ファンクラブ」発足だ〜。
 …いや、「若木不倫倶楽部」になってしまうので、沙夜ちゃんファンだけでけっこうだ。
 にしても土曜日はいいなあ。沙夜ちゃん、亀島さん、若木さんの3大レギュラーがいるし。昼に来れば沙夜ちゃんも長い時間見ていられそうだ。
 よし、次も土予備に来よう。
 …来週は仕事で行けない。日曜日も微妙。また再来週かよ…。

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