12月5日(日)

 オンワードのセールへ行き、そのまま電車でグレートホステスへ。だいぶ遅い時間になってしまった。沙夜ちゃんはいるだろうか。
 駐輪場を見てみる。この日は強風。止めてある自転車全てが風になぎ倒されていた。その自転車の中に、人気キャラ「マヨ次郎」の自転車があった。ワシは沙夜ちゃんの自転車を立ててあげた。沙夜ちゃんの自転車だけ。
 17:00入店。沙夜ちゃんはいるけど、すぐに帰っちゃうかもな。でも会えただけでもいい。
 亀島さんのご案内。黙って禁煙席へ。注文取りも亀島さん。サラダだけを頼んだワシに「(セルフサービスの)お冷、ご利用ください」と言ってくれた。
 もし、沙夜ちゃんがサラダを持ってきてくれたら、今日はなんか話しかけられそうな気がする。いや絶対なんか言おう。
 サラダのドレッシングを持ってきてくれたのは亀島さん。そしてサラダを持ってきたのは…店長。チャンスは片づけのときだけか。
 サラダを食べる。亀島さんが注文がそろった客に伝票を配っている。
 「ご注文の品は以上でおそろいですか」
 一つ一つのテーブルにそう言ってまわっている。そしてワシのところにも伝票を持ってきた。しかし、ワシにだけ「ご注文の品は以上でおそろいですか」を言わなかった。ワシにだけ。特別な存在だからか。いつもサラダしか頼まないと分かっているからか。どっちでもいいか。
 でも何も言わなかったわけではない。「こちら伝票です」とは言った。それに対してワシは丁寧に会釈をした。
 その時、ふとレジを見たら沙夜ちゃんがこっちを恨めしそうに見てる。「私が伝票持って行きたかったのに」と思っているのでありますように。
 食べ終わってボーっと座っていたら、沙夜ちゃんがワシのほうに歩いてきた。何だ?と思ったが、ワシのすぐ隣の席の片づけに来るようだ。
 沙夜ちゃんが近くに来る。近くだったので顔をもろに見た。ちょっと前のワシならはずかしくて目をそらせてしまうところだが、今日はモロに見つめた。
 すると、錯覚だろうか、沙夜ちゃんが少し会釈したように見えた。ほんとにしたかどうかは分からないが、そう見えた。
 この日、見たことのない店員さんがいた。ぎこちない作業の仕方からすると、新人さんだろう。その新人さんに亀島さんが何やら耳打ちをしている。こっちを見ながら。
 何かを聞いたその新人さん、用もないのにワシの前を通る。ワシを見ながらワザとらしく歩く。
 また沙夜ちゃん騒動を知る人物を一人増やしたのだろうか。もうこれ以上増やさなくていいよ。
 後半は沙夜ちゃんは裏方の作業が多く、姿があまり見えなかった。
 そして18:28、沙夜ちゃんは私服姿で店を出た。窓際に座っていたワシは、駐輪場に向かう沙夜ちゃんを店内から体をそらせて見続けた。そして自転車で通るところも見ようとずっと外を見続けていた。
 しかし何分たっても自転車が通らない。まさかワシのこと外で待ってたりして。ワシも退席。
 レジはさっきの新人さん。沙夜ちゃん騒動を知ることが出来てよかったでちゅね〜。
 駐輪場へ行って見る。沙夜ちゃんはいない。自転車もない。どうやらワシに見られないように違う出口から出たらしい。
 避けられちゃった…。
 逆にワシが自転車で通り、沙夜ちゃんが店内にいて、二人で見つめあっていたあのころが懐かしい。もっと早く声をかけなければいけなかったのに。
 あせっている。今年ももうすぐ終わり。今年度が終わってしまったら大変なことになる。早く何とかしないと!
 しかし来週はワシのバイトが日曜に入る可能性がある。来れないかもしれない。バイト先の社長のアホ〜!!

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