8月1日(日)

 親父と飯会。テンション下がる能崎先生に似た人と、久しぶりのいつものさん、この二人がウエイトレスとしていた。
 特に話すこともなく、夏カレーを食べて淡々と座っていた。店内を見回すこともほとんどせず。
 ここの店員さんはだいたい顔と名前を覚えた。うしろ姿を見ただけでも名前が分かるほどだ。
 しかし、この日はどうしてもうしろ姿から名前が出てこないウエイトレスさんがいた。髪は肩につかず首が隠れるくらいの長さの黒髪、あんな人いたかな…。まあ新しい店員さんかもな。
 こちらに向かって歩いてくるその店員さんの顔を、鏡を通して見てみた。うん、かわいい。
 かわいい…、ん?この顔は…、ワシの近くに来るたびなにやら意味ありげな表情、そして聞き覚えのある声…!
 なななんと!!髪形を変えた沙夜ちゃんだ〜!!! 中華系に結わいていたあの髪型から一変していた。いや〜実に一ヶ月ぶり。これだけ会わないとこうも変わるもんだねぇ。髪の色はホント黒髪。いやいやきれいだ。
 びっくりしたワシは、思わずお客さんを案内中の沙夜ちゃんを目で追った。それを横目で悟っている様子の沙夜ちゃん。
 テーブルを片づける沙夜ちゃんの目の前には鏡。その鏡には背後から沙夜ちゃんを見つめるワシが映っている。そして沙夜ちゃんがワシの背後のドリンクバーのところでの作業に移る。背後ではあるが、ワシはサイドにある鏡でしっかり沙夜ちゃんを捕らえている。
 沙夜ちゃんこちらを振り向いた!好感触!!
 沙夜ちゃんが出てきたのはワシらが入店してから30分後の12:00。12:30に席を立つ。たった30分の再会だったが、意味のあるものだった。
 親父がレジへ。担当は沙夜ちゃん。金を払う親父の横にワシはわざと立つ。すると沙夜ちゃんもろにワシの顔を見る!3秒くらい見てた。レジの3秒は長いよ。はずかしくて目は合わせられなかったが。手ごたえを取り戻して店を出た。
 いやいや、前回会ったときとは比べ物にならないほど見てた。ホントにすごかった。
 沙夜ちゃんがワシを見たりするのは主にレジのときとか。お客さんに品物を運んでるときとかは絶対に見ない。これは初期のころからそうだった。それがなに、今日は品を運んでるときであろうと、ドリンクバーで作業中だろうと、ホントもろに見ていた。そして最後のあのレジでしょ…。
 1ヶ月会わないというショック療法が効いたらしい。まぁワシに対する気持ちはどうなんだか分からんけど。
 90パーセントあきらめていた沙夜ちゃん。しかし、これを機にまた獲得の意欲がわいてきた。なんせワシの夢なのだから。
 日曜日くらいは毎週グレホに行こう。沙夜ちゃんがいてもいなくても。その中で何かをつかむことができればいい。
 しかしまた毎週行ったら避けるのか?そしたらまた1ヶ月行かなきゃいいか。いやよくないだろ!
 早く声をかけよう。ワシの将来の奥さんに。

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