7月30日(土)

 久しぶりに暇な土曜日。いつものように車でグレートホステスへ。
 駐車場に入り、車を止める。いつもは沙夜ちゃんの自転車があるかどうかを真っ先に確認するのだが、今日はそれを忘れて車を止めた。いることを確信していたのだろうか。
 止めてから思い出し、駐輪場を見た。沙夜ちゃんの自転車あり。入店した。
 レジ横には沙夜ちゃん。ワシを見つけてメニューを持ってスタンバイ。
 「いらっしゃいませ」
 もう1歩も動かない。全く動こうとしない。こっちも沙夜ちゃんが動くまでじっと待とうとしたが、無言で向かい合っているのもテレるので、ワシから禁煙席に動いた。
 今日も、全景が見渡せるがレジとは仕切りがある席に着いた。最近の指定席である。
 「メニューでございまーす」
 そう言ってテーブルに置く沙夜ちゃん。
 もうさ、レジから1歩も動かないというくらいの常連扱いするならさ、とことんやってほしいのだよ。「ございます」なんて言わないで「はい、メニューだよ」と言ってポンと放ってくれればいいのだよ。
 まぁ沙夜ちゃんもそうしたい気持ちは山々だろう。以前は指で「ショイッ!」とする案内をしたぐらいだから。でも周りの客の目もあるし、限界があります。
 メニューを置いてキッチンに下がる沙夜ちゃん。相変わらずのギャル面とかなり明るい茶髪、そしてワシのことなど目もくれないような視線のやり方に、いつもながらの絶望を感じた。
 注文取りとお品運びは癒しの若木さん。でっかいチョコパフェを頼んだ。
 暑いせいか、冷たいパフェを頼む人が多い。沙夜ちゃんも他の人もあちらこちらにパフェを運ぶ。
 運び終わってもまた次のパフェ作り。そんな感じで裏方での作業が続く。がんばれ沙夜ちゃん。
 この席はその裏方が少し見える。パフェを作っているときは右手が少し見える程度だが。
 あるとき、車の鍵をどのポケットに入れておいたか忘れてしまい、座ったままあちらこちらのポケットを物色した。
 ようやく見つけ、一件落着でまた裏方の沙夜ちゃんの右手を見ようとして目をやると、沙夜ちゃんがこっちを見ていた。
 ワシのことを見ていたのかどうか分からんが、そうだとしても、ポケット物色の姿を見られてしまい、ちと恥ずかし。
 裏方でのパフェ作りが続く。沙夜ちゃんの右手をぼんやり遠くから眺めていた。
 すると沙夜ちゃんがまたワシのほうを見た。そして、右手しか見えないポジションから大きく右に動いてくれて、沙夜ちゃん全体が見えるようになった。
 ワシのために右にずれてくれたのだ…という妄想を抱いてヒマつぶし。
 今日の沙夜ちゃん、ほとんど裏方でパフェ作り。そうしているうちにだいぶ時間がたった。
 ワシは持ってきた手帳にメモを書いていた。そしてそろそろ帰る時間かなと思い、顔を上げて正面を見る。
 すると沙夜ちゃんがお手すきでレジ横で待機。つまり正面に沙夜ちゃんのお顔があったのだ。それもこっちに向けた真正面のお顔。
 仕切りがあるので体は見えず、お顔だけが仕切りからポコッと出ている。かわいいね。
 席を立つ。お食事中おトイレさんにレジをやってもらう。ちょうどそのとき、バイト上がりの若木さんが出てきた。一緒に帰りましょうか。
 店を出る。店内を見ても沙夜ちゃんの姿は見えなかった。何も考えることなく車で敷地から出た。
 なんかもう…つまんない。

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