ファンクラブロケ地ツアー
4月29日(祝日)、本日、こばを大佐がわが町にいらした。かねてからうまいと評判だったラーメンを堪能するために。
大盛のチャーシューメンをたいらげ、ワシもこばをも満腹。味にも満足された様子で、よかったよかった。
店を出て駅に向かう。すると、こばをはつぶやいた。
「このまま帰るもの何だな…」
ならばどこかへ寄り道しようか。場所はいくらでもある。しかしこちらが場所指定するまでもなく、こばをは言った。
「よし、グレホ行くぞ!グレホへ連れてけ!」
なんと沙夜ちゃんを見るってか。いやいや、ちょっとそれは緊張しますな…。
ここから行くには車に乗らなくては時間がかかる。ウチの車はいま使えるかどうか。しかし車がなければ歩いてでも行くというこばを。
この熱意により、ファンクラブロケ地ツアーが決定した。
幸いウチの車は使えて、こばをと共にグレートホステスへ。いつもどおり裏口から入る。
駐輪場が見えてくる。沙夜ちゃんはいるかな?
残念ながら沙夜ちゃんの自転車はない(内心ホッとした)。まあ行こうと決めた時点で時刻は17:00を大きく過ぎていて、今日働いていたとしてもすでに上がってしまっているのではないかとは思っていた。
あくまでもこれはロケ地ツアー。沙夜ちゃんがいなくても入店。
レジには若乃花店長、お食事中おトイレさん、いつものさんの3人が横に並んで立っていた。入店したワシらを迎えた。
「いらっしゃいませ」
来たのがワシ一人なら何も言わずに禁煙席に案内するのだが、今日は見知らぬ人を連れている。レジの3人は少し迷っているようで、しばらく何も言わなかった。
迷っている様子が伺えたので、すぐにワシらのほうから言ってあげた。
ワシ「二人です」
こばを「喫煙席で」
それを聞いて、お食事中おトイレさんが喫煙席に案内した。窓際一番奥の四人がけの席。初めて座る席だ。こばをが窓側、ワシが店内に背を向けて座る形になった。
こばをはアイスコーヒーが飲みたくて仕方ないらしい。なのでドリンクバーを、ワシはチョコパフェを頼んだ。注文を取ったのはお食事中おトイレさん。
こばをはドリンクバーでアイスコーヒーを注ぎ、ワシのチョコパフェは若乃花店長が持ってきた。
さて、おなじみの登場人物をガイドしてやらないといかんな。
ワシ「さっき注文を取ったのが、お食事中おトイレさん」
こばを「…知らんな」
ワシ「向こうの喫煙席にいるのがいつものさん」
こばを「…知らんな」
そして表には出ていなかった亀島さんがレジのところへ出てきた。まさかいるとは思っていなかったので少し興奮してしまった。
ワシ「おおっ!今レジに出てきたのが亀島さん!」
こばを「…知らんな」
こばを!予習が足りなすぎ!物語の人物に生で会えて少しは感動しろ〜!
沙夜ちゃんがいないから見てもしょうがないのだが、働いている店員さんを眺めていた。背を向けて座っていたから見るには後ろを振り向かなければならない。気になって何度も振り返った。
いつものさんがキッチンへ向かう。それを振り返って見るワシ。いつものさんと目が合う。「あら、な〜に〜?」というような雰囲気を漂わせながら顔をプクーっと膨らませていた。
面白いいつものさんに見入っていたらでかい声が飛んできた。
こばを「キョロキョロすんな!怪しいぞ」
一人で来ているとき、もしかしたらこのように無意識のうちに怪しい行動をしてしまっているのかもしれない。気をつけないと沙夜ちゃんに変に思われてしまう。
こばをから質問。
こばを「あのレジのところにいる男子はだれ?」
レジを見てみる。若乃花店長である。
男子…、うん確かにワシの若乃花という表現は少しオーバーだったかもしれない。太っていないし、青年的なイメージのほうが強いし。顔のちょっとしたニュアンスから若乃花と命名してしまったが、これはピンと来ない命名だった。
でもまあ、一度ついたあだ名だ。いまさら変えることもなかろう。これからも若乃花店長で。
こばをと長い時間話し込んでいたが、残念ながら沙夜ちゃんは現れなかった。時刻は19:30を過ぎた。2時間もいてしまった。いっこうに消化される気配のない腹の中のラーメンに少々苦しみを感じながら席を立った。若乃花店長にレジをやってもらった。
いやいや、沙夜ちゃんがいなくて残念。しかしまぁ、ワシが青春を燃やしているグレートホステスに来て雰囲気を見れて、こばをちゃん良かったですな?
こばを「アイスコーヒーが飲みたかっただけだから」
…そんなロケ地ツアーでした。